キロヘルツからヘルツへ——中波の目盛りが本当に見せているもの
この換算がしていること
1000 を掛けて、放送の目盛りにある簡潔な数字を毎秒の周期数に戻します。掛け算は正確なので、ヘルツの値はキロヘルツの近似ではなく、同じ周波数を最後まで書き出したものです。周波数を足し引きするときにはこれが効きます。整数のまま計算すれば小数のずれが入らないからです。
中波帯というフィールド
中波の放送帯はアメリカ大陸では 530 kHz から 1700 kHz までで、各局が 10 キロヘルツを占めます。ヘルツで書けば 530,000 から 1,700,000、チャンネル幅は 1 万ヘルツです。どちらの書き方も正しく、目盛りがキロヘルツを使うのは、帯域全体が読みやすい 3 桁の数字 2 つに収まるからです。
キロヘルツからヘルツへの換算表
中波帯の全域からいくつかの周波数をヘルツと並べ、1000 対 1 の対応が確かめやすいようにしました。
| キロヘルツ (kHz) | ヘルツ (Hz) |
|---|---|
| 1 | 1000 |
| 10 | 10000 |
| 100 | 100000 |
| 530 | 530000 |
| 1000 | 1000000 |
| 1700 | 1700000 |
チャンネル間隔をキロヘルツで書く理由
局は搬送波の両側に、運ぶ音声のぶんだけ幅を必要とし、その音声自体がおよそ 5 キロヘルツまで広がります。だから 10 キロヘルツ離れた 2 局は、重ならないぎりぎりの間隔に収まります。間隔をキロヘルツで表せば帯域計画の計算が小さな数のままで済み、受信機が別の単位で表示するようになってもこの慣習が残ったのです。
0 を 3 つ足せば済むとは限らない
1000 を掛けるとは小数点を右へ 3 桁動かすことです。整数なら 0 を 3 つ足すように見えますが、0.5 kHz のような値は 500 Hz になり、0.5000 と書けば 1000 倍の誤りになります。
よくある質問
1 キロヘルツは何ヘルツですか?
ちょうど 1000 ヘルツです。したがって 1010 kHz は 1,010,000 Hz、1 kHz は 1000 Hz です。SI のキロは厳密に 10 の冪で、一部の計算機分野で使われるキロとは性格が異なります。
530 kHz はヘルツでいくつですか?
530,000 Hz で、アメリカ大陸における中波放送帯の下端です。反対の端は 1700 kHz、つまり 1,700,000 Hz です。その間は連続していて、局が 10 キロヘルツごとに並びます。
AM 局がキロヘルツを使うのはなぜですか?
そうすると帯域全体が 3 桁の数字に収まるからです。局の一覧を 530 から 1700 と書くほうが、530,000 から 1,700,000 より目盛りではるかに読みやすく、10 キロヘルツという間隔も小さな丸い数のままでいます。
1000 kHz は 1 MHz と同じですか?
はい、数値としては同一です。1000 キロヘルツは 1 メガヘルツなので、中波帯の上端 1700 kHz は 1.7 MHz でもあります。放送局がキロヘルツを使い続けるのは、この帯域がメガヘルツ表記の慣習より古いからです。
キロヘルツに小数を入れてもいいですか?
はい。99.5 kHz は 99,500 Hz です。小数点としてコンマも受け付けるので、99,5 と書く国の読者も、1000 倍の周波数ではなく同じ答えを得られます。